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旅の記録(8/30) 三日目

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朝は7時ぐらいに起きました。どんよりとした曇り空の下、松島もどんより。相変わらず自分の環境適応能力が高いことに関心をしつつ、さっさとツェルトをたたみ、出発します。観光地らしい松島の街をサクッと通り過ぎ、北を目指します。

この日は朝から雲行きが怪しい感じ。天気予報を調べたら昼から雨が降るという予報。とりあえず進まないことには話しにならないので、45号線からいったん離れて346号線を北上。コンビニのおにぎりを朝食としつつ、古川の方角へ進みます。

が、11時ごろ早くも雨粒が落ちてきました。近くにちょうど道の駅があったのでそこで小休止をしながら様子をみることに。早めの昼食ということでずんだ餅を食べます。しかしまったく雨はやむ気配はなく、予報でも夜まで降り続くとのこと。意を決して雨具を着込みました。

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ここで、二つのルート選択がありました。346号線から342号線に移り、盛岡を目指すルート。もうひとつは346号線をそのまま進み気仙沼に行き、45号線沿いリアス式海岸を突破するルート。ツーリングマップを見ると、45号線は「海が近いとは思えない山の深さ」とか急勾配マークとかで、なかなか華やかな道そう。
雨の中、急勾配は嫌だなぁ、とか思いましたが、投げやりさに任せリアスルートを選択します。そして雨中にこぎだしました。

んが、しかしメガネで出発したことが失敗であったことがすぐに判明します。・・・見えん。ほとんど見えん。トラックとかが脇を通り過ぎたときとか最悪。ホワイトアウト。コンタクトにキャップを被ったスタイルに変更。
かつ予想通りスリッピーな路面に肝を冷やしまくり、精神力を徹底的に削られました。一路気仙沼を目指してこぎ続け、山をいくつか越え、海が見えるところまでたどり着いたのがすでに17:30。


このころすでに思考能力のすべてを走行することに傾けていて、余計なことを考える余裕はほとんどありませんでした。そういう感覚も何か懐かしい感じ。いま生きるために何をするべきか、明日生き残るために今日はどうしておくべきか。
今日からルートがツーリストにとってもマイナーらしく、一日目、二日目にはちらほら見かけた同じことをしてい人とすれ違うこともありませんでした。

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気仙沼市街に入ったのが18:00。なげやりモードで適当に夕食を食べつつ、今日の今後のプランを練ります。どう考えても、もっと進んでおかなければ明日死ぬということが目に見えていました。しかし、雨は一向に止む気配無しで、危険な夜になりつつありました。
ここで軽く博打を打つことに。大船渡まで行って、そこで休息を取り、翌午前2時ぐらいまで進めるだけ進んでおくことに。大船渡にコインランドリーがあることに賭けたプランでした。もし無ければ、気温がガンガン下がる中、雨でしめった服を着て一夜を明かすという、死亡フラグが立つこと。


結果、勝ちました。いや、よかった。ギリギリ閉店間際のコインランドリーを見つけ、ありとあらゆるもをを乾かし(靴も)、ちょうど雨も止んで、生き返りました。大船渡に着くまでに、結構危険な場面がなんどもあったりしましたが。暗い山道に婦警さんが二人立っていたときは、思わず「うおっ」と言ってしまいました。何してたんだろ、あの人達…

ついでに大船渡でラーメンを食べ、身体を温めつつ、厚かましく「新聞もう入らないですよね? これください」と新聞紙をゲットしておきました。雨の中の野営には必須でしょう。

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さて、ラーメン食べ終わった時点で23:00ぐらい。マップを見ると、この先に45号線の難所、三陸峠が待ちかまえています。明日のことを考えると、最低限これはクリアしておきたいところ。峠を越えたところに道の駅があるので、そこを野営地点と定め、夜の真っ暗闇の中へ出発。途中、盛駅に寄る。いや、一応ね。

が、予想していた以上に難所でした、三陸峠。まず何がまずいって、暗すぎ。もう、お化けとか幽霊とかトトロとかポケモンとか出てきて妥当というぐらい暗い。三陸峠は、45号線のバイパスがあって、そっちは自動車専用道路のため自転車は走れません。自動車はみんなバイパス。よって車も一台も来ません。完全に孤独な夜闇。

さらに当然のことながらの急勾配。登りが10%以上の勾配で、ギアをローレンジいっぱいにたたき込んでギリギリ登坂できるレベル。時速は7kmとか。そのかわり、一度も降車しませんでしたが。

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登り切ったところに待っていたのが、午前0時のトンネル(一人で)。ええ、もちろん、トンネル内で大声だして遊びましたとも。楽しくね~


その後は急勾配での下り。街灯無しの真っ暗闇のため、自転車の前照灯のみが頼り。前方10mほどしか視界がない状態で、時速45kmほどでガンガン下ります。楽だけど下りの方が怖いです。
どうにか道の駅「さんりく」に到着。午前1時近かったのでここで野営することに。

ぬれた地面にツェルトをはるのは嫌だったので四阿のベンチに直に寝ることに。先にもらっておいた新聞紙とマットを引き、ツェルトを毛布代わりにして就寝。

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